かあいがもん「お父さんの日記」

早いもので長男は29歳、次男は21歳になりました。

中卒の父親が高卒認定試験(大検)に合格して、勉強嫌いの息子はどの様に変化したか。

次男(16歳)が高校に進学を頑なに拒んだ事に対して、中卒のわたくしは親として何にも言えなかったから高卒認定試験(大検)を受けた。

 

詳しくは過去の記事を。  

  

そして、合格した。

 

 

わたくしが合格証書を手にして、次男にその事を告げると

 

「僕も勉強してみようかなぁ、、」

 

と、次男が呟いた。

 

あれは確か去年の11月、次男と二人でラーメン屋さんに行き、カウンターに並んで食べていた時だったと思う。

 

とってもとっても小さいが、やる気の灯火みたいなモノが見えた様な気がした。

 

ここで私がはしゃいだり、せっついてしまうとその小さな灯火が消えてしまいそうな気がしたので、嬉しさを隠してラーメンをすすった。

 

あれから3カ月後。

 

彼の心境はどの様に変化したのだろうか。

 

 

3 months later 

 

 

 

今、高校に行かない次男は、朝にキチンと起きてバイトに行っている。

 

高校に自分で行かないと選択した手前なのか、家事をやり始め「自分の分は自分で稼ぐ様になるよ」と少しづつバイトのシフトを増やしながら頑張っている。

 

「バイトでは仕事を覚える事が多くて大変だけど、だいぶ出来る様になって来たよ」と、はにかみながら私に話してくれる。

  

芸事ではない社会の仕事を経験して、色んな人にも会うようになった。

 

そして今、彼の勉強に対する考え方はどの様に変化しただろうか。

 

父親が高卒認定に挑戦した姿を見て、次男は何かを感じてくれていただろうか。

 

  

 

今から高校に入学したり高卒認定試験を受けるつもりでいるのなら、もうそろそろ勉強を開始した方が良いと思い、わたくしは次男に今の心境を聞いた。

 

 

「どうだい、高校行かない生活も少しは飽きて来ただろ、そろそろ勉強しようと思ってるんじゃないかい?」

 

 

と。

 

 

「うん、、、。やっぱり、誰もが父さんみたいに学校に行かなくても楽しそうに生きれるとは限らないと思ったよ。自分がやりたい仕事が出来る様になるかわからないし、ずっとバイトって訳にもいかないだろうから、そうなるとある程度の学歴も必要だろうし、、、ママが高校ぐらい行った方がが良いっていうのも自分の為を考えて言ってくれてるんだろうと思うんだ、何かを始める時にも勉強したと言う土台があった方がいいし、僕も父さんと同じ様にまずは高卒認定試験を受けてみようと思う、ねぇ、父さん勉強教えてよ」

 

「そうだな、学歴社会が崩壊し始めたと言われているけど、やっぱり日本はまだ学歴社会だし、必要な勉強も沢山あると思うのだよ、まぁ、父さんの世間体の為にも高卒認定試験を頑張っておくれよ、父さん勉強教える事が出来るか心配どけどな、ハハハッハッ」

 

 

 

 なんていうか、なんていうか、わたくしはこんな会話を少しばかり期待していた。

 

 

ほんの少しばかりだが、次男がこの様な感じの事を言ってくれるんじゃないかと期待していた。

 

 

3ヶ月前ラーメン屋さんで次男が呟いた「僕も勉強してみようかな」と言う気持ちの灯火が大きくなっていたのではないかと心の何処かで期待していた。

 

 

しかし、実際に次男から返って来た答えは

 

 

 

勉強はする気?ないよ、ある訳無いじゃん。高校行かないでバイトしてても今の所困る事ないし、自分にとって高校の勉強の必要性はより感じなくなった、とりあえずは勉強する気は無いよ」

 

と。

 

微塵も

 

と、わたくしが聞き返すと

 

目を見開いて

 

微塵も

 

と、次男は答えた。

 

中卒の父親が高卒認定試験に合格して勉強嫌いな息子がどの様に変化したか。

 

結論

 

変化はしていた。

 

わたくしが思いもよらない方向に。

 

 

 

 

そして、その瞬間私は思った。

 

 

なるほど、と。

 

 

父親の背中を見ていなかったんじゃない次男は父親の背中をちゃんと見ていたのだな、と。

 

私があまりにも数学がわからなすぎて何度も奇声をあげていた姿を。

 

試験の数日前が、大好きなドラクエの新作の発売日だったが、ガモンが我慢して悶絶して、結局勉強に集中出来なかった姿を。

 

つまり、父親が勉強に苦しんでる姿を見ていた。

 

 

父親自身が勉強を楽しんでやっていなかったのだ。

 

 

父親が学校の勉強しないで楽しそうに人生を過ごして、学校の勉強が苦しいと言ってる姿を、そんな背中を見せてる訳だ。

 

 

そりゃ、そうだ。

 

 

完全にわたくしが問題だ。

 

 

もしわたくしが一生懸命勉強して大学に行って就職して楽しく生きていたら、息子はその姿をみて自発的に勉強していたのではなかろうか。

 

大学を出ている親の家庭の子は大学に行く可能性が高いといわれているのも何となくわかる気がする。

 

もし、自分が学校行かず学歴が無い事で辛そうに生きていたら反面教師で自発的に勉強していたかもしれない。

 

言葉にせずとも、親の背中を子供はきっと見ているのだ。

 

親が気が付いていない事も、きっと子供はしっかりと気がついているのだ。

 

もし、次男に少しは学校の勉強にも目を向けて欲しいとわたくしが思うのであれば、どうすればいいのか。

 

それにはまず、わたくしが学校での勉強の楽しさ、必要性を理解する事をした方が良いだろう。

 

 

 

さてどうするか。

 

 

大学でウェーイwwとか言ってる場合じゃねぇな。

(上の記事に対して多くの大学の情報を頂きありがとうございます、とても参考になりました。)

 

 

終わり。