かあいがもん「お父さんの日記」

早いもので長男は29歳、次男は21歳になりました。

ぶらり

「父さんちょっくら郡山にラーメン食べに行こうと思うんだが、一緒に行く?」

「行く行くぅ」

と、いう事で昨日から次男と二人でぶらり二人旅。

まあ、本当は用事もあってラーメンを食べに行くだけではないのだけれど、なんとなく泊まる事になり、いつの間にか、ぶらり途中下車の旅になってしまっていた。

餃子が食べたいと宇都宮に寄ったり、温泉探してみたり。

で、ラーメンで郡山という以外何も決めないでのぶらり旅だから宿も予約していない訳で、調べたら三連休は案の定ファミリー的なホテルは満室。

とりあえず空いていたのが駅前の歓楽街の中のビジネスホテルでカップルプラン、久しぶりに一つのベッドで二人で寝た。

父親と小学生の子供二人だけでビジネスホテルに泊まるなんてあまりないだろうから、ホテルの人にはなんだか訳ありで夜逃げしている親子みたいに見えてたかもしれないなぁ。

「あヤバイ、父さん銀行に行ってなかったからお財布にお金があまり入ってないかも、カードあったかな」

と、オドオドしながらわたくしがホテルでチェックインしている横で、電車で酔った次男はわたくしのカバンをつかんでグロッキーな状態でもたれかかっていたしなぁ。

頼りにならない優しさだけが取り柄の父親が息子の為に頑張って見返そうとビジネスを始めるが失敗、大きな借金を背負い妻にも愛想をつかされ離婚。子供は反抗期で母親と上手くやっていけないと父親の元に戻って来るが、いつの間にか一緒に借金取りに追われる生活をする羽目に。父親との逃げる生活にも限界が来た息子はある日、泊まったホテルである決意をする。

みたいな感じに見えたりしないかなぁ。あれ、これドラマにしたら面白いかな、いや、面白く無いな。

まぁ、何はともあれ野宿にならなくて良かった、そうなったら、 ラーメンを求めて野宿〜親子編、かな。これ、一杯のかけそば的な話をミックスしてドラマにしたら泣けてくるかな。

「父ちゃん、僕、いつか父ちゃんに腹いっぱいラーメンを食べさせて、大っきい家に住ませてあげらるように、一生懸命頑張ってラーメン屋さんになるよ、だから父ちゃんも借金取りに負けないで、また母ちゃんに戻って来てもらえるよう頑張ろうよ」

「うぅぅぅ、ゔぇっ、父ちゃん頑張る、父ちゃん頑張るよ、こんなダメな父さんでゴメンな、本当にゴメンなぁ、お前には苦労かけてばっかりで、あれ、このラーメン塩がキツイなぁ、あぁ、これは父ちゃんの涙か、一杯しかないのにゴメンな」

笑い合う二人。

終わり。

うーん、脚本のセンスゼロ。もはや何が書きたいのかわからなくなってきた。

そんな妄想は置いておいておきましょ。

しかしこうやって次男と二人で旅に出かけるのも楽しかったなぁ。

たまたま長男は用事があって来れなかったのだけど、こういう風に次男と二人で家以外でゆっくり過ごす事ってあまりなかったと思う。

お兄ちゃんがいる時とは違って、まだ少しばかり甘えん坊だったりするし。

で、ラーメンを沢山食べた次男はわたくしの膝の上で電車に揺られて幸せそうに寝ております。